東芝は、先進運転支援システム(ADAS)と自動運転機能の実現に役立つディープニューラルネットワーク(DNN)ハードウェアIPの開発を発表しました。同社は、DNNハードウェアIPを従来の画像処理技術と統合し、2019年9月に次世代の東芝の画像認識プロセッサであるVisconti5のサンプル出荷を開始する予定です。
DNNハードウェアIPは、ディープラーニングを利用して、従来のパターン認識と機械学習に基づく画像認識よりも、より正確な検出と幅広いオブジェクトの識別を実現します。これにより、Visconti™5は、低消費電力で高速に道路交通標識や道路状況を認識できます。
東芝は、DNNハードウェアIPを搭載したVisconti™5を次世代先進運転支援システムの主要コンポーネントとして推進していきます。高級車からサブコンパクトカーまで、自動緊急ブレーキなどの先進運転支援システムが広く採用されています。また、ますます高度な機能を提供することも期待されています。たとえば、影響力のある欧州新車評価プログラム(Euro NCAP)の2020バージョンは、EUが支援する安全基準であり、交差点での衝突を回避するためのテストを追加します。この傾向により、より高度で高性能なシステムの需要が高まります。
Visconti™5の概要
製品シリーズ名 |
TMPV770シリーズ |
CPUコア |
Arm®Cortex®-A53 |
浮動小数点ユニットを備えたArm®Cortex®-R4プロセッサ |
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画像処理DSP |
一般的なDSP |
画像処理アクセラレータ |
アフィン変換 |
ピラミッドイメージジェネレータ |
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強化されたCoHOG機能ベースのサポートベクターマシン |
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高密度オプティカルフロー |
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テンプレートマッチング |
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高密度ステレオマッチング |
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ディープニューラルネットワーク |
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画像信号プロセッサ |
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ビデオ入力インターフェース |
MIPI CSI-2 RX |
ビデオ出力インターフェース |
MIPI CSI-2 TX |